トランプ氏発言、陣営スタッフにもいら立ち広がる
(CNN) 米大統領選の共和党候補ドナルド・トランプ氏が党内外に向けて反発を買う発言を繰り返していることで、選挙陣営のスタッフからは伝えるべきメッセージが伝わらないといら立つ声が上がっている。
トランプ氏は民主党大会以降、イラク戦争で息子が戦死したイスラム教徒のカーン夫妻からの批判に反論してきたが、2日には秋の改選に向けて予備選に臨む共和党の重鎮、ライアン下院議長とマケイン上院議員を支持しないと発言して物議をかもしている。
トランプ陣営の事情に詳しい共和党関係者によれば、ポール・マナフォート選対本部長らは最近のトランプ氏の問題発言を受けて徒労感に襲われている。さらにトランプ陣営に近い2人は、トランプ氏がカーン夫妻に謝罪することを陣営スタッフがひそかに望んでいると語った。
また、トランプ陣営の関係者2人によれば、共和党全国委員会(RNC)のプリーバス委員長はここ数日の間に数回にわたりトランプ氏と会談し、党幹部や献金者の失望感を伝えているという。
トランプ氏の側近の1人が明らかにしたところでは、マナフォート選対本部長もトランプ氏に対し「勝利につながる行動を取ると信じてもらえなくなったら、誰の手助けも得られなくなってしまう」とはっきり言ったとされる。
一方、トランプ氏の広報担当者は火消しに追われている。広報担当者は、選挙資金はこれまでになく順調に集まっており、「陣営には才能と経験にあふれたスタッフが日々、増えている」と声明で主張した。