トランプ米大統領、05年の所得税は3800万ドル
ワシントン(CNN) トランプ米大統領が実業家時代の2005年に申告した所得は1億5000万ドル(現在のレートで約172億円)に上り、3800万ドルの所得税を支払っていたことが15日までに明らかになった。
米ニュース専門局MSNBCが所得税申告書を入手したとして公開を予告したことを受け、ホワイトハウス当局者が14日、先手を打つ形で語った。
所得税は建設事業による多額の減価償却費を差し引いた額で、このほかにも売上税や物品税、雇用税など「数千万ドルの税金」を納めていたという。
同当局者はMSNBCの報道に先立ち、「法を犯して10年以上前の所得税申告書のニュースを強引に流すほど視聴率がほしいのか」と不快感をあらわにした。
トランプ氏は大統領選に先立ち、過去の候補が慣例としてきた納税記録の公開を拒否して、対立候補らの批判を浴びた。当局の監査が完了したら公開すると表明したものの、その後具体的な日程には言及していない。
側近らの間では、同氏が大統領選に勝利した以上、もはや納税記録を公開する必要はないとの見方が強まっていた。
米紙ニューヨーク・タイムズが昨年10月に入手した1995年の所得税申告書では、同氏がこの年に9億1600万ドルの損失を計上していたことが判明。その損失額に基づく税額控除で、20年分近い所得税の支払いを免れていた可能性が指摘された。