医療改革で「最後通告」 トランプ大統領、24日の投票要求
ワシントン(CNN) トランプ米政権が優先課題に掲げる「医療保険制度改革(オバマケア)」の廃止を目指し、法案可決に向けた取り組みが進む中、ホワイトハウス幹部はワシントンで共和党議員の説得に当たり、トランプ大統領からの「最後通告」を伝えた。トランプ氏は下院に対し現地時間24日の投票を求めている。
もし24日に共和党案が通過しなければ、トランプ大統領は先へ進み、共和党はオバマケア問題で行き詰ることになるという。このメッセージは行政管理予算局(OMB)のマルバニー局長によって伝えられた。
しかし、先ごろ共和党が発表したオバマケア代替案については、共和党内の一部からも批判や懐疑的な見方が出ている。
24日の採決の結果は不透明だ。大量の造反者が出れば、下院での可決も難しくなる。
CNNの調査によれば、これまでのところ、下院共和党の議員のうち27人が法案に対して反対するとの考えを明らかにしてる。また、4人が反対する可能性を示唆している。
民主党からの賛成票は期待できないため、共和党が許せる造反者は21人までだ。
ワシントンでは共和党内の票のとりまとめにむけて話し合いが進められている。共和党指導部は23日、代替案に対する本会議での採決を見送っていた。
オバマケア廃止に向けた取り組みの困難さは、トランプ大統領やライアン下院議長による共和党内の根深い対立の融和の困難さを浮き彫りにしている。
また、 米議会予算局(CBO)は23日、今週発表された共和党の修正案について、連邦政府の財政赤字の削減幅は今後10年間で1500億ドルとなると明らかにした。財政赤字の削減について、当初案ではCBOは共和党案を採用した場合、今後10年間で財政赤字を3370億ドル削減できるとの試算を出していたが、これよりも削減幅は小さくなった。