前FBI長官との会話、「録音せず」 トランプ氏が認める
ワシントン(CNN) 米国のトランプ大統領は22日、ジェームズ・コミー連邦捜査局(FBI)前長官と在職中に交わした会話について、自身では録音していなかったことを認めた。大統領は5月のツイッターへの投稿でテープの存在をほのめかし、批判や臆測を呼んでいた。
トランプ大統領は22日、「このところ電子的監視や盗聴、情報の暴露や不正なリークなどが盛んに報じられているが、私とジェームズ・コミーとの会話の『テープ』または録音があるのかどうか、私には分からない。だが私は録音はしていないし、そうした録音は一切持っていない」とツイッターに書き込んだ。
これに先立つ5月9日、トランプ大統領はコミー長官を解任。5月17日のツイッターでは「ジェームズ・コミーはマスコミへのリークを始める前に、私たちの会話の『テープ』が存在しないことを望んだ方がいい」と投稿していた。
コミー氏への脅しとも解釈できるこの発言は批判の的になり、トランプ大統領に対して、録音テープがあるなら公表するよう求める声が強まった。
トランプ大統領が22日の投稿に、何らかの監視活動をうかがわせるような内容を盛り込んだのは、自身が責めを負うことを避ける意図があると思われる。しかしCNNが複数の政府機関への取材や情報公開法に基づく請求で確認した限りでは、そうした会話の録音などは行われていなかった。
コミー氏は後に行われた上院情報委員会の公聴会で、トランプ大統領のこのツイートが発端となって、自身がメモしていたトランプ大統領との会話の内容を公表する気になったと証言。それが特別検察官の任命につながるかもしれないと考えたと語り、「テープが存在していることを望む」とも述べていた。