米国務長官、来年1月にも退任か トランプ氏と「対立」
(CNN) トランプ米大統領をこき下ろす発言を内輪で示したともされるティラーソン国務長官の政権内での立ち位置の不安定感が募り、辞任などが現実味を増していることが22日までにわかった。
トランプ政権筋がCNNに明らかにした。「(長官が踏んでいる)氷は薄くなり続けている」とし、「問題はいつ割れるか」とも述べた。与党・共和党の多数の幹部筋はティラーソン氏の続投は来年1月以降はないとも予想した。
共和党幹部筋は、トランプ氏を「馬鹿」と呼んだとされる発言後、長官と大統領は互いに強く嫌い合っているとの現状も明かした。問題の発言はティラーソン氏が米国防総省でトランプ氏と会談後、居合わせた政府高官らとの私的な会話で飛び出したとされる。
ティラーソン氏はCNNとの最近の会見で、発言の事実を肯定もしくは否定しなかった。長官職に十分励む気持ちも示していた。国務省のナウアート報道官は長官の発言を否定している。
共和党幹部筋によると、ティラーソン氏が退任後の長官の後継候補の名前も既に浮上している。ヘイリー米国連大使とポンペオ中央情報局(CIA)長官らだが、政権内の一部には同大使の起用に反対する声が出ており、ポンペオ氏が有力候補になっているという。後任のCIA長官には移民関連法案でトランプ氏に協力したコットン上院議員(共和党、アーカンソー州選出)が浮上してもいる。
トランプ氏は最近、対北朝鮮政策でティラーソン氏が進める外交努力を時間の浪費とも形容し、長官の指導力をやゆする意見も見せていた。一方でトランプ氏は長官の能力を信頼しているとも付け加えていた。