米NYの集合住宅で火災、12人死亡 男児の火遊びが原因か
ニューヨーク(CNN) 米ニューヨーク市ブロンクス区にあるアパートで28日夜、火災が発生し、警察や消防当局によると、子ども4人を含む少なくとも12人が死亡、市民と消防士ら14人が負傷した。ニューヨーク消防当局は29日、建物の1階に住む3歳の男児がコンロのバーナーで遊んでいたことが出火原因になったとの見方を示した。
男児の母親は火の手が上がる建物から子ども2人を連れて逃げる際、部屋のドアを開けたままにしていた。ニューヨーク市消防局(FDNY)のダニエル・ニグロ総監によると、アパートの階段が「煙突のような」役割を果たして炎の勢いを増大させ、建物全体に延焼する事態につながった。
男児は以前にもコンロのバーナーで遊んでいたことがあったという。ニグロ氏は全市民に対し、火災の際はドアを閉めるよう改めて呼びかけた。
建物内の全ての煙探知機が機能していたかどうかは不明としている。市住宅当局の記録では、アパートの1階の部屋で数カ月前、一酸化炭素探知機と煙探知機の不具合が報告されている。ただ、今回の火災につながった建物の構造上の問題は無かったという。
FDNYによれば、市民7人と消防士7人が負傷した。29日午後の時点で依然、重傷や重体の市民4人が病院で手当てを受けている。
ニューヨークでは1990年、社交クラブで87人の死者を出す火災が発生していた。今回の火災はこれ以来最悪の規模となっている。
デブラシオ市長は29日、CNNの取材に「休暇のただ中での恐ろしい悲劇。人々が家族と一緒に過ごし、ようやくつかの間の平穏を楽しもうとしていた時に、ブロンクスの住民にこうした事態が起きたのは恐ろしいとしか言い様がない」と述べた。