ワシントン(CNN) 米国のローゼンスタイン司法副長官が昨年12月にホワイトハウスを訪れた際、トランプ大統領が「私のチームの一員か」と聞いていたことが1日までに分かった。この面会に詳しい複数の情報筋が明らかにした。
ローゼンスタイン氏はロシアの大統領選介入疑惑などを捜査する司法省の当局者としては最高位。トランプ氏に面会したのは、下院情報委員会のニューネス委員長(共和党)からの書類の要求に対応するうえで助力を求めるためだった。
だが、トランプ氏はロシア関連捜査の方向性を知りたがり、さらに「私のチームの一員か」とも聞いたという。
司法省にとっては一定の独立性を確保するのが鍵だ。今回のやり取りを受け、トランプ氏がマラー特別検察官の捜査に介入しようとしていないか改めて疑念が持ち上がる可能性もある。マラー氏はトランプ陣営とロシアの結託や、ホワイトハウスによる司法妨害の可能性を捜査している。
面会の際、ローゼンスタイン氏は大統領の質問に驚いた様子だったという。ロシア関連捜査の方向性については明言を避け、「チームの一員か」との問いには「もちろん我々は全員、大統領のチームの一員だ」と答えたとされる。
ローゼンスタイン氏は当時、下院司法委員会での証言に向けた準備を行っていた。トランプ氏はローゼンスタイン氏の証言に話の重点を置いていたようだったという。
ローゼンスタイン氏は12月13日の証言の際、マラー氏を擁護する姿勢を強く打ち出した。トランプ氏から忠誠を求められたかどうかに関する民主党議員の質問には、「職務の誓いを守る限り、政府に対して忠実でいることも可能だ」と証言していた。