米特別検察官、トランプ一族企業に令状 文書提出要求
ワシントン(CNN) ロシアの米大統領選介入疑惑を捜査するマラー特別検察官が、トランプ米大統領一族の中核企業「トランプ・ オーガナイゼーション」に対し、事業関連文書の提出を求める令状を出したことが分かった。事情に詳しい筋が15日、CNNに明かした。
この展開を最初に報じた米紙ニューヨーク・タイムズによると、提出が命じられた文書の中にはロシア関連のものも含まれているという。マラー氏がトランプ氏の事業に関連する文書を要求したのは、公に知られている中では初めて。
今回の令状は、マラー氏の捜査が加速を続けていることを示すものといえる。トランプ氏は一切の不正を否定。ロシアと関わりがない自身や家族の個人的な資金にまで捜査が及んだ場合、越えてはならない一線を越えた「違反行為」とみなすとしている。
CNNは1月、事情に詳しい関係者3人の話として、トランプ・オーガナイゼーションがトランプ氏の不動産事業に絡む会合などの文書を任意で提出したと報じていた。
前出の情報筋は令状発行の意図について、事態を整理し、すべての関連文書が特別検察官に確実に提出されるようにする狙いがあると指摘した。
トランプ・オーガナイゼーションの弁護士は声明で、今回の報道は「古いニュース」であり、各種捜査への協力姿勢は以前から変わっていないと主張。ホワイトハウスのサンダース報道官は令状に関するコメントを避けたうえで、トランプ陣営とロシアの結託はなかったとする従来の政権の立場を改めて強調した。