米、トルコの閣僚2人に制裁 米国人牧師拘束で
(CNN) 米財務省は、米国人牧師がトルコ国内で長期間拘束されている問題を受けて、同国のギュル法相とソイル内相に制裁措置を発動した。ホワイトハウスのサンダース報道官が1日、明らかにした。
サンダース報道官によれば、トランプ大統領とトルコのエルドアン大統領は米国人のアンドルー・ブランソン牧師の拘束に関して「数回にわたり」議論してきた。トランプ氏は「同牧師を解放しないトルコ側の決定に納得していない」という。
制裁発動によって、ギュル法相とソイル内相が米国内に所有する資産は凍結。米国人との金融取引も禁止される。ブランソン牧師の逮捕と拘束に2人が主導的な役割を果たしたことが制裁の理由としている。
ムニューシン財務長官は、トルコ当局によるブランソン牧師の不当な拘束は断じて受け入れられるものではないと強調。「トランプ大統領が極めて明確に示したように、米国はブランソン牧師の即時解放を期待している」と述べた。
これに対し、トルコのチャブシオール外相はツイッターで「わが国の閣僚2人に制裁を科すという米国の試みが奏功することはないだろう」と発言。外務省も声明を出し、「米財務省が発表した制裁の決定に断固抗議する。すぐさま報復措置が取られるだろう。このような攻撃的な態度は何の利益も生まない」と非難した。そのうえで米国に向けて「不当な決定」を撤回するよう求めた。