イラン、ペルシャ湾で近く大規模演習開始か 米当局者
ワシントン(CNN) イラン革命防衛隊(IRGC)が近く、ペルシャ湾で大規模運軍事演習を始める見通しであることが2日までに分かった。事情に詳しい米当局者2人が明らかにした。ホルムズ海峡を封鎖する能力を誇示するのが狙いとみられるという。
米中央軍の報道官はCNNに、「アラビア湾(ペルシャ湾)やホルムズ海峡、オマーン湾でのイラン海軍の活動の増加を把握している」と説明。航行の自由や、国際航路における商業活動の自由な流れを確保すべく、引き続き同盟国などと連携していくと述べた。
ホルムズ海峡はペルシャ湾とアラビア海をつなぐ海上要路で、世界のエネルギー供給をはじめとする国際海運にとって不可欠な役割を果たしている。
米国はイランからの敵意を示す差し迫った兆候はつかんでいない。
ただ、米国に対するIRGCの言動が激しさを増している状況での演習であること、IRGCが過去の例よりも大規模な演習を準備しているとみられること、IRGCのこうした演習は年内の遅い時期に行われるのが通例であることから、米軍の情報機関としては深く懸念しているという。
現時点での米国の評価によれば、IRGCはすでに小型高速艇を主体とする艦艇100隻以上を集結させた。沿岸防衛ミサイル発射台など、空陸の軍事資産も投入する可能性があるとみられている。
イランの言動が激しさを増す中、米軍はサウジアラビアをはじめとする地域諸国に対し、アラビア湾の封鎖を避けるため強い姿勢を取るよう促してきた。
マティス米国防長官は先月27日、イランがホルムズ海峡封鎖を示唆していることに触れ、「国際海運に対する明らかな攻撃となる」と警告していた。