ケリー氏とボルトン氏が怒鳴り合い、移民問題めぐり亀裂 米政権
ワシントン(CNN) 米ホワイトハウスで18日、ケリー大統領首席補佐官とボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)が移民流入の増大をめぐって激しく言い争い、怒鳴り合いに発展した。事情に詳しい情報筋2人がCNNに明かした。
トランプ大統領の側近2人の間に生じている意見対立が露呈した形だ。
トランプ氏自身は移民流入増に怒りを募らせており、この日の朝にはツイッターで南部国境を閉鎖すると警告。口論でもボルトン氏の側に付いた。移民問題で強硬策を主張するボルトン氏が、ニールセン国土安全保障長官の仕事ぶりを批判したところ、ケリー氏が激高したとされる。ニールセン氏はケリー氏が長官だった時期に補佐官を務めていた。
情報筋によれば、トランプ氏は怒鳴り合いの発端に居合わせていたというが、午後に大統領専用機に乗り込む際には「そんなことは聞いていない」と主張した。
ホワイトハウスのサンダース補佐官は同日の声明で、民主党の責任を主張。「我々は不法移民問題の解決に情熱を注いでいるが、お互いのことを怒っているわけではない」と述べ、この問題への対応で非協力的だとして議会民主党に矛先を向けた。
国土安全保障省の非公開の統計を米紙ワシントン・ポストが調査したところによれば、米国に流入する移民の数は、トランプ氏が家族引き離し政策を中止して以降の3カ月で記録的な水準に達している。
トランプ氏も今週前半、中米ホンジュラスで移民の集団が形成され、グアテマラ入りしたことに言及。移民集団が米国を目指して北上を続けた場合、対外援助を打ち切るとツイッターで表明していた。