アデノウイルスに感染、入所の子ども6人死亡 米医療施設
(CNN) 米ニュージャージー州の保健当局は23日までに、同州ハスケルの医療施設に入所していた子どもらにウイルス感染が広がり、6人が死亡したことを明らかにした。
原因とされるのは、かぜなどの症状を起こすアデノウイルス。同施設ではほかに12人の小児患者が感染している。当局は、感染が収まるまで新たな患者を受け入れないよう指導した。
同施設での呼吸器疾患が保健当局に報告されたのは今月9日だが、患者が死亡した時期は不明。亡くなったのは幼児から青年までの6人で、大半が18歳未満だった。プライバシーへの配慮から、正確な年齢は公表されていない。
州保健当局のチームが施設に入って調査している。21日には所内での手洗いに軽微な問題が見つかったという。
アデノウイルスはインフルエンザと似たような症状を引き起こすが、重症化するケースは比較的少ない。ただ免疫が弱まっていたり、呼吸器や心臓に病気があったりする患者は要注意とされる。
特に同施設で検出された7型は、集団生活の場で感染が広がりやすく、重症化しやすいタイプだった。
医療従事者の組合によると、この施設ではかねて看護スタッフなどの体制が不十分との指摘があり、これが感染症対策の不備につながった可能性も考えられる。