米大統領首席補佐官、近く辞任へ トランプ氏と口利かず
ワシントン(CNN) 米ホワイトハウスのジョン・ケリー首席補佐官がここ数日間に辞任する見通しであることが8日までにわかった。ホワイトハウス内の動向に通じる2人の消息筋がCNNに明らかにした。
トランプ大統領とケリー補佐官の不和は過去にも指摘され、補佐官の更迭説も再三流れていた。トランプ氏は今年の夏、ケリー氏にあと2年の続投を求めたともされるが、2人の関係はここ数日間、言葉も交わさないほど冷え切っているという。ケリー氏の在任はもはや有り得ない段階に達したとも受け止められている。
トランプ氏はケリー氏交替に活発に動き、最有力候補はペンス副大統領のニック・エアーズ首席補佐官とされる。ただ、首席補佐官の後任人事に詳しい関係者は現段階で最終決定は成されておらず、この状況はトランプ氏の発表まで続くと説明した。
トランプ氏は来年1月に民主党が多数派となった米連邦下院が招集されることに懸念を強めているとされる。残り2年となった在任期間での政策の方向付けなどで手助けしてくれる人物が必要と周辺に漏らしているという。
トランプ氏はケリー氏の政治的な洞察力の欠如に再三不満を示していたとされる。
退役海兵隊大将のケリー氏は昨年7月に首席補佐官に就任。当初は内紛が目立ったホワイトハウス内に規律をもたらしたとの評価もあった。ただ、その後に政策の在り方などをめぐって大統領側近らとの確執が相次ぎ、求心力を失ったとされていた。