米下院が歳出法案を可決、壁建設費計上 上院審議は難航か
(CNN) 米下院は20日、メキシコ国境の壁建設費用として50億ドルを盛り込んだ歳出法案を可決した。現行のつなぎ予算は21日深夜に失効する予定で、政府機関の一部閉鎖が迫っている。
50億ドルの計上はトランプ氏の要求に沿った形だが、この法案の通過により、政府機関が一部閉鎖する可能性は大幅に高まった。
上院では、野党・民主党が国境の壁建設に50億ドルを充てる案を支持しない姿勢を明確にしている。上院での歳出法案の通過には、超党派の支持が必要となる。
一部の主要政府機関では、21日深夜に予算が失効する。期限を延長できない場合、こうした機関はクリスマスを前に閉鎖されることになる。
上院が前日に新たなつなぎ予算案を可決したことを受け、一時は閉鎖回避の道筋が付いた模様だった。議会共和党の幹部は、トランプ氏がこの法案に署名するとの見通しを示していた。
しかしトランプ氏は20日、壁建設の予算が50億ドルに満たない場合は拒絶する方針を改めて示唆。下院共和党指導部に対し、上院で可決した壁建設費を含まない法案は受け入れられないと伝えたため、議会では混乱と不透明感が広がった。