嘘の美談で4400万円集める、募金サイトが寄付者に全額返金
(CNN) インターネット上で広く寄付を募る「クラウドファンディング」のサイト「ゴーファンドミー」はこのほど、米ニュージャージー州の男女がホームレスの男性に助けられたという偽の美談を掲げ、同サイト上で集めていた募金を全額、寄付者に返金した。
この募金キャンペーンではケイト・マクルーア被告と交際相手のマーク・ダミコ被告、ホームレスだったジョニー・ボビット被告の3人が共謀し、寄付者から金をだまし取った罪に問われている。
マクルーア被告は幹線道路で立ち往生した時、ボビット被告がガソリン代として全財産の20ドル(約2200円)を差し出してくれて助かったと主張。ボビット被告に感謝の気持ちを示したいとして募金を呼び掛けた。
これに対して約1万4000人から、総額40万ドル(約4400万円)以上の寄付が集まった。
ところが美談はうそだったことが判明。寄付金のうち、ボビット被告が7万5000ドルを受け取り、残りはマクルーア、ダミコ両被告が車や高級バッグ、カジノ遊びなどに使ったことが分かった。
ゴーファンドミーの報道担当者は、同サイト上で不正なキャンペーンが展開されるケースは非常にまれで、全体の0.1%にも満たないと説明。詐欺行為があった場合は返金し、捜査当局と協力して資金を回収するとの方針を強調した。
ゴーファンドミーでは専門のチームが常時キャンペーンを監視し、詐欺行為の防止に努めているという。