トランプ氏、次期国連大使に駐カナダ大使を指名
ワシントン(CNN) トランプ米大統領は22日、新たな米国連大使にケリー・ナイト・クラフト駐カナダ大使を指名する考えをツイッターで明らかにした。
ニッキー・ヘイリー前大使の後任には当初、ヘザー・ナウアート国務省報道官を指名。ただ、ナウアート氏は家族の事情を理由に今月、辞退を申し出ていた。過去に雇っていたベビーシッターが合法的な労働許可を保持していなかったのが原因ともされている。
トランプ氏は「ケリーは米国を代表して顕著な仕事を完遂した。その指導力の下で米国が最高レベルの水準で代表されることに疑問はない」と述べた。
クラフト氏はケンタッキー州の出身。夫は炭鉱企業の幹部で富豪として知られ、共和党への多額の献金者ともなっている。夫婦は2016年の大統領選で当初はフロリダ州選出のマルコ・ルビオ上院議員を推していたが、途中でトランプ氏支持に転換した。
トランプ氏は17年にクラフト氏をカナダ大使に任命。就任は同年10月でカナダに到着直後、地元のCBCテレビの取材で気候変動の容認、否定両派の主張に触れてどちらの説にも理解を示し、一部で冷笑を買ってもいた。
トランプ氏や政権高官は国連を軽視し、時にはあざける言動も公にしている。CNNの取材に応じた関係筋によると、トランプ氏は国連新大使に女性が就任することを要望した。
米国の国連大使はヘイリー氏時代は閣僚級の位置付けだったが、今後は格下げになるとの見方が強い。格下げはポンペオ国務長官やボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)が求めたともされる。