米軍200人、シリアに残留 ホワイトハウスが発表
(CNN) ホワイトハウスは21日、シリアに展開する米軍兵士のうち200人を国内に残す方針を明らかにした。トランプ大統領は米軍のシリアからの「完全な」撤収を命じていた。
ホワイトハウスのサンダース報道官は声明で「平和維持活動を行う200人程度のグループが、一定の期間シリアに残ることになる」と述べた。
昨年12月、トランプ大統領はシリアにおける過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の撃退を宣言。同国に駐留する米軍について「完全かつ迅速な」撤収を実行するよう指示を出していた。
シリアからの米軍撤収に批判的だった共和党のリンジー・グラハム上院議員は21日、平和維持活動のための部隊を残すとしたホワイトハウスの決定を支持。CNNのインタビューに答え、米軍部隊の存在がISISの失地回復やイランによる空白地域への侵入、トルコとクルド人部隊の衝突といった事態の回避を可能にするだろうと語った。
計画立案に携わる米当局者によれば、残留する200人の部隊は二手に分かれ、イラク並びにヨルダン国境に近い地域とシリア北東部に、それぞれ配備されるという。
CNNは18日、クルド人主体の部隊「シリア民主軍(SDF)」の司令官が米国をはじめとする有志連合に対し、航空部隊による支援と兵士1500人のシリアへの駐留継続を要求していると報じた。こうした措置を通じ、国内の安定化を図る考えとみられる。