小学校校庭に多数のナチス図柄、憎悪犯罪か 米NY市
ニューヨーク(CNN) 米ニューヨーク市警は24日までに、クイーンズ地区にある小学校校庭の舗装面にナチス・ドイツのかぎ十字などがチョークで多数描かれているのが見付かり、ヘイトクライム(憎悪犯罪)捜査班が調べていると発表した。
ナチス体制下における鷲(わし)勲章の図柄やヒトラーへの忠誠を示すかけ声の「ハイル・ヒトラー」の文字も見付かった。
地元選出の市議会議員はCNNの取材に、この小学校に隣接するアパートの住民がかぎ十字などの写真を提供し、即座に警察に通報したと述べた。同議員によると、小学校がある地区にはユダヤ人が圧倒的に多い。
ニューヨークで育った市議の母親はポーランド出身で、欧州で20世紀に起きた反ユダヤ主義の騒動について語ってくれたことがあったという。市議はその種の行動がニューヨークで起きるとは考えてもいなかったと指摘。今回の騒ぎについて「疑いもなくヘイトクライム」と主張した。
ニューヨーク・タイムズ紙によると、同市内でこれまで発生した反ユダヤ主義の犯罪は市警のまとめによると計36件。昨年同期の21件から増えている。