ポンペオ米国務長官、北朝鮮は「今も核の脅威」 トランプ大統領と矛盾
ワシントン(CNN) 米国務省のポンペオ長官は24日、CNNの番組の中で、北朝鮮の核の脅威は今も存在するとの認識を示した。トランプ大統領は数カ月前に、北朝鮮の核の脅威はなくなったと発言していた。
トランプ大統領は今週ベトナムで、北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長との2度目の会談に臨む。
ポンペオ長官は、番組の中で司会者から「北朝鮮は今も核の脅威だと思いますか」と尋ねられて「イエス」と答え、「大統領はそう思わないと言いましたが」と重ねて尋ねられると、「大統領が言ったのは、シンガポールでの取り組み、すなわち金委員長の約束によって、米国民に対するリスクは大幅に減退したということだ」と強調した。
トランプ大統領は昨年6月、シンガポールで金委員長と会談して帰国した直後に、「北朝鮮からの核の脅威はなくなった」とツイートしていた。
さらに、北朝鮮は「我々の最大かつ最も危険な問題ではなくなった」とも述べ、「今夜はよく眠れそうだ」と書き込んだ。
トランプ大統領はベトナムでの首脳会談で金委員長を説得して核開発計画を放棄させたい考えだが、国連がこのほどまとめた報告書によれば、北朝鮮の核は今も手つかずの状態にある。
ポンペオ長官によると、トランプ大統領は今回の会談で、北朝鮮の非核化に向けた「実証可能かつ検証できる」措置を講じさせることに力を入れる意向。
ポンペオ長官はまた、国連安保理事会の中核的な対北朝鮮制裁は、完全な非核化が実現しなければ解除しないと述べ、米政権は「完全な非核化の検証」を制裁解除の条件にすると強調した。