米学校発砲、男子生徒が容疑者に突進して死亡 犯行阻止図る

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ケンドリック・カスティーリョさん。銃撃犯に突っ込み犯行を阻止しようとして死亡した/courtesy John and Maria Castillo

ケンドリック・カスティーリョさん。銃撃犯に突っ込み犯行を阻止しようとして死亡した/courtesy John and Maria Castillo

(CNN) 米コロラド州デンバーの学校で起きた発砲事件で、死亡した男子生徒は犯行を阻止しようとして、銃を取り出した容疑者に突進していたことが9日までに分かった。家族や同級生が明らかにした。

事件は「STEMスクール・ハイランズ・ランチ」で7日に発生。家族などによると、ケンドリック・カスティーヨさん(18)は容疑者に突っ込んでいき、他の生徒が隠れる時間をつくったという。容疑者はクラスメートだった。

父親のジョン・カスティーリョさんは「息子の行動があったからこそ他の人は生き残った。そのことを神に感謝している。息子を愛している。息子は今もこれからも英雄だ」と語った。

事件ではケンドリックさんが英文学の授業で映画を見ていたところ、容疑者が銃を抜き、周囲に動くなと命じた。ケンドリックさんに続き、他の生徒3人も容疑者を取り押さえようとタックルし銃を奪った。残りの生徒はこの間に教室から逃げたり机の下に隠れたりした。

ケンドリックさんが容疑者に突っ込んだあと、他の生徒3人もタックルして銃を奪った/courtesy John and Maria Castillo
ケンドリックさんが容疑者に突っ込んだあと、他の生徒3人もタックルして銃を奪った/courtesy John and Maria Castillo

ケンドリックさんは銃撃を受けて死亡、他に8人が負傷した。生徒や教師はケンドリックさんの出血を止めようと救命措置を施したが助からなかった。

父親によると、ケンドリックさんは一人っ子だったが、学校のロボット工学チームの仲間らときょうだい同然の付き合いをしていた。休日に自宅でプレゼント交換会を開いたり、お金のない友人に映画代をおごったりすることもあったという。

父親は「自分のことは後回し。それが私の息子だった。そのせいで命が奪われてしまったが、他の人を救った」と涙を浮かべて語った。

ケンドリックさんはデンバー郊外で英語とスペイン語を話して育った。海兵隊員だった祖父を誇りに思っており、生前は一緒に釣りやキャンプをすることもあった。

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