移民親子とトランプ氏の風刺画が拡散 作者「契約打ち切り」
ニューヨーク(CNN) 米メキシコ国境で水死した親子の写真をめぐり、カナダの風刺画家が描いたトランプ米大統領のイラストが先週、ソーシャルメディア上で拡散した。作者がその後、職を失ったとツイートしたため、波紋はさらに広がった。
風刺画はカナダ人のマイケル・デアッダー氏が6月26日、ツイッターに投稿した。トランプ氏がゴルフクラブを手にして立ち、うつぶせに倒れた親子に向かって、「追い越して」プレーしてもいいかと尋ねている。
Cartoon for June 26, 2019 on #trump #BorderCrisis #BORDER #TrumpCamps #TrumpConcentrationCamps pic.twitter.com/Gui8DHsebl
— Michael de Adder (@deAdder) 2019年6月26日
米メディアでは最近、不法入国しようとしたエルサルバドル人の父親と幼い娘が国境の川でおぼれ、うつぶせに倒れた遺体の写真が論議を呼んでいた。
デアッダー氏はこの投稿から2日後、今まで風刺画を描いていた東部ニューブランズウィック州の新聞との契約を打ち切られたとツイートした。
これに対してソーシャルメディア上では、トランプ氏を描いた作品との関連を疑う声が上がった。しかし新聞社側は30日、同作品のために契約を解除した事実はないと主張。デアッダー氏が同作品を同社に出したわけではなく、風刺画家の交代は何週間も前から交渉が続いていた話だと強調した。
風刺画をめぐる議論では、米紙ニューヨーク・タイムズが最近、「反ユダヤ主義的」な作品を載せたとして批判を浴び、今後は政治漫画の掲載を取りやめると発表した。