コーツ国家情報長官が退任へ、トランプ氏がツイッターで発表
(CNN) トランプ米大統領は28日のツイートで、コーツ国家情報長官(76)が来月15日に退任すると発表した。
後任には共和党のラトクリフ下院議員を指名する意向を示した。ラトクリフ氏は先週、ロシアによる米大統領選介入疑惑の捜査を率いたマラー元特別検察官の公聴会で、トランプ氏擁護の立場からマラー氏を厳しく追及した人物だ。
コーツ氏はトランプ氏に出した辞表の中で、人生の新たな章に踏み出す時が来たと述べた。
同氏は共和党の上院議員や駐ドイツ大使を歴任し、トランプ政権発足後の2017年3月に国家情報長官に就任した。
情報当局の元高官はCNNとのインタビューで、コーツ氏がワシントン政治に惑わされず、超党派のリーダーとして各情報機関の調整役を果たしてきたと語り、その業績を評価した。
一方でトランプ氏は当初から情報当局への敵意や不信感をあらわにし、ロシア疑惑などをめぐって激しく対立。コーツ氏の仕事ぶりに対しても繰り返し不満を漏らしてきた。
特に今年1月、コーツ氏らが国家安全保障上の脅威に関する議会での証言で、イランの核問題や過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の動向、北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の意図、気候変動の影響などをめぐり、ことごとく自身の主張に反する見解を示したことに強いいら立ちを示していた。
政権内部ではこの時いったんコーツ氏解任のうわさが流れた。トランプ氏は今月に入ってから改めて、その可能性を口にしていたという。