勾留中に死亡の米実業家、監房の見回り実施されず 情報筋
ニューヨーク(CNN) 性的人身売買で起訴された米実業家ジェフリー・エプスタイン被告(66)がニューヨークの拘置所内で死亡した件で、被告が自殺したとみられる夜に、一定時間ごとの見回りが実施されていなかったことが分かった。事情に詳しい情報筋が11日に明らかにした。
エプスタイン被告は10日早朝の遺体発見時、特別収容区画内の監房にひとりで勾留されていた。当初は同房者がいたものの、何らかの理由で別室に移されたという。
情報筋によると、同施設の規定では、自殺監視リストから外れたばかりの者をひとりで収容してはならないと定めている。エプスタイン被告は先月23日、首をつろうとした跡が見つかったため自殺防止房に移されたが、監視措置は先月末に打ち切られていた。
また、特別収容区画では看守が30分ごとに収容者の様子を見て回るよう定めた規定もある。収容者が眠っている様子の場合、看守は問題がないことを確認する必要があるという。
看守が虚偽の文書を作成して見回りを実施したことにしていた場合、刑事訴追される可能性もある。
連邦刑務所局は11日、コメントを控えた。
連邦当局者は10日、CNNに対し、エプスタイン被告の死に事件性はないと明らかにした。刑務所局の発表では「自殺とみられる」と説明し、連邦捜査局(FBI)が捜査中としている。
エプスタイン被告は、未成年の少女を対象とした性的人身売買組織を運営したとして、ニューヨーク連邦地検に起訴された。無罪を主張した後、7月上旬から収監されていた。