米ハーバード大留学生、入国管理通過できず SNSの交友に「問題」か
(CNN) 米ハーバード大学に入学する予定だった学生が、空港で長時間拘束されてスマートフォンなどを捜索された末に入国を拒まれ、入学できなくなっている。同大が28日までに明らかにした。
入国を拒まれたのはイスマイル・アジャウィさん。ハーバード大学の広報は電子メールでCNNの取材に応じ、問題が解決して学生が入学できるよう、家族や関係機関と連携して対応に当たっていると説明した。
税関国境警備局はアジャウィさんについて「入国審査で見つかった情報に基づき、入国は許可できないと判断した」と述べ、入国を拒んだことを確認したが、詳細は明らかにしなかった。
ハーバード大学の新聞「クリムゾン」によると、アジャウィさんはレバノンのスールに住む17歳のパレスチナ人。本人が同紙に寄せた声明によれば、ボストンのローガン空港で8時間にわたって拘束された末に、入国を拒まれたという。
アジャウィさんは、入国管理官にスマートフォンとノートパソコンのロックを解除するよう求められ、友人のSNSでの活動について質問されたと説明。SNSでフォローしている相手について、「米国と対立する政治的見解」があると告げられたと訴えている。
その後アジャウィさんはビザを取り消され、レバノンに送り返された。
レバノン大使館にコメントを求めたが、これまでのところ返答はなかった。
ハーバード大のローレンス・バコウ学長は1カ月ほど前、米国務省のポンペオ長官と国土安全保障省のマカリーナン長官代行に宛てた公開書簡で、米政権の移民政策がハーバード大学に与える影響について、懸念を伝えていた。