州立大に中絶薬の提供命じる法案、米カリフォルニア州で可決
(CNN) 米カリフォルニア州議会の上院は15日までに、州立大学の医療施設が2023年以降、学生に妊娠中絶薬の提供を義務付ける法案を可決した。同州のギャビン・ニューソム知事が署名すれば、発効する。
法案は、同州は中絶を選びたい州内の全ての妊娠中の人間が妊娠の出来るだけ早い時期に、出来るだけたやすい方法でその選択肢を得られるようにしたいと指摘。
法案を立案した上院議員は「米国内の他州が女性の健康管理や中絶の選択肢の問題で立場を後退させている現在、カリフォルニア州は全ての個人の選択の権利保護で米国を導き続ける」と主張。法案は「全ての大学生が中絶の方途を得られる権利を改めて主張するもの」とした。
また、学生に薬物による中絶の機会を与えることで「学生は重要な医療上の手当てを遅らせたり、長距離の旅行を強いられたり、授業や仕事を休んだりする必要がなくなる」とも強調した。
州立大での妊娠中絶薬の提供に必要な資金は民間団体、地方や連邦政府機関の拠出を想定している。法案によると、カリフォルニア州内の州立大学の女子大生数は40万人以上。
同州のジェリー・ブラウン知事は昨年、今回の新法と似た法案に拒否権を行使。サンフランシスコの地元紙によると、ニューソム知事は昨年の時点で前知事が葬った法案に署名するとの考えを示していた。