北のミサイル試射は中距離用、海上から発射 米分析
ワシントン(CNN) 北朝鮮が2日に実施したミサイル発射で、米政府当局者は3日までに、ミサイルは中距離用で東部沖合に浮かべたはしけ上に据えられた発射装置が利用されたことを明らかにした。
今回のミサイル発射の最新の分析情報に通じる2人の米政府当局者が述べた。発射の際、ミサイル本体は海中にはなかったと結論付けた。
発射直後、米韓両政府当局者は潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)系の試射とする見方を発表。ただ、米当局者の1人は海中発射を見据えた実験のために設計したはしけ状の射出台が用いられたとし、潜水艦からの発射ではないとしていた。北朝鮮が潜水艦発射ミサイルの能力をこれまで実証したことはないとも指摘していた。
北朝鮮はここ数カ月間、ミサイル試射を多数回実施しているがいずれも短距離用で、米政府当局者の指摘が正しいのなら、今回は2017年以降なかったとされる中距離ミサイルを発射したことを意味する。
北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長とこれまで3回の首脳会談を持っているトランプ米大統領はこれらの短距離ミサイルの発射の意味合いを重視せず、「多くの者がこれらのミサイルを保持している。飛行距離も限られている」などと説明。
今年8月には、北朝鮮は核実験を実施していないし、発射したミサイルは全て短距離で弾道ミサイルや長距離ミサイルでもないとの考えを示していた。
トランプ氏は今回のミサイル発射についての談話などをまだ発表していない。一方、米国務省報道官は挑発行為を控え、国連安保理の決議を順守するよう北朝鮮に呼び掛けた。
米朝は1日、核協議再開の合意を発表していた。