ホームレス追放へ、路上寝禁止の条例可決 米ラスベガス市議会

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ラスベガス市議会で、ホームレスの人々の追放を狙い、市内中心部や住宅地の路上で寝るなどすることを禁じる条例案が可決された/George Rose/Getty Images

ラスベガス市議会で、ホームレスの人々の追放を狙い、市内中心部や住宅地の路上で寝るなどすることを禁じる条例案が可決された/George Rose/Getty Images

(CNN) 米ネバダ州ラスベガス市議会は10日までに、ホームレスの人々の追放を狙い、市内中心部や住宅地などの路上で寝たり、生活を営んだりすることを罰する条例案を賛成5票、反対2票で可決した。

違反すれば最高1000ドル(約10万9000円)の罰金もしくは禁錮6カ月を科す。今月10日に発効するが刑罰の適用は来年2月以降となる。

ただ、市が用意するホームレス向けの避難施設や他の非営利組織による同様施設に収容の余裕があったにもかかわらず路上で寝た場合などに処罰する。

同州南部にいるホームレスやその家族は6500人以上。今回の条例はこれらの人々を避難施設に収容すると共に、地域社会の公衆衛生や安全を守るのが狙い。

条例可決についてはホームレスの自立した生活への努力を一層困難にさせるだけとの批判もある。地元のCNN系列局KSNVによると、市議会近くでは条例反対の抗議デモも起き、「手錠ではなく住宅を」などと訴えた。

ラスベガスは米国の他の都市同様、相当数のホームレスを抱えている。高い住宅費や失業などが原因。

ホームレス400人余を対象にした2016年調査によると、84%が大半は避難施設以外で寝ると回答。52%は路上、歩道や建物などの出入り口をその場所としていた。

過去1年、避難施設を一切使っていないとしたのが55%。このうちの31%は虫のトコジラミを、18%は不潔な環境を不使用の原因としていた。また、ホームレスとなった要因については29%が失業、20%が月々の家賃支払いの余裕がないだった。

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