米大統領報道官、7月に就任も定例会見なし FOX系には複数回登場
ニューヨーク(CNN Business) 米ホワイトハウスのグリシャム報道官が今年7月の就任以降、通常の記者会見を1回も開かない一方、FOXニュースやFOXビジネスネットワークとの会見は少なくとも13回受け入れる事態となっている。
報道官はこれらの会見で、他のメディアやトランプ大統領への批判を攻撃していた。グリシャム氏はまた、他の保守系テレビ局とのインタビューにも臨んでいるが、主要なテレビ局は避けている。
グリシャム氏の報道官としての最初のインタビューは保守的な政治的立場を主張する地方局を一部抱えるシンクレア・ブロードキャスト・グループとだった。政治的な陰謀論を広めたこともある極右系のメディアにも出演したことがある。
これまでの会見は、政権の課題などで追及の質問を受けない内容が目立つ。政権の言い分を大幅に受け入れるメディアを優先している印象もある。
今月11日の時点で、ホワイトハウス報道官の定例の会見が最後に実施されたのは245日前だった。
グリシャム報道官はCNN Businessの取材に、「トランプ大統領が望むのなら会見を開く」と電子メールで回答。「大統領の決定事項」との考えも示した。
また、ラジオ局の番組に出演し、紙媒体のメディアの取材にも対応していると指摘。「テレビ局が全てと言うわけでもない」とも強調した。
トランプ大統領の就任前の歴代政権の大統領報道官は毎日、定例会見を開くのが普通だった。グリシャム氏の前任者であるサンダース前報道官は今年3月にこの会見を中止。ただ、時折、記者会見場に現れ、質問を受けていた。