「ターザン」の公演中止、人種差別的との批判受け 米高校
ニューヨーク(CNN) 米ニューヨーク州エルムズフォードの高校で、生徒らが来年3月に予定していたミュージカル「ターザン」の公演が取りやめになった。原作の人種差別的な意味合いを懸念する声が上がったためだ。
学区当局によると、アレグザンダー・ハミルトン高校では演劇部が来年の演目をターザンにすると発表し、生徒たちも当初は歓迎していた。
だが関係者からの声を受けて原作の内容を検討した結果、演目を考え直すことになったという。
上演が予定されていたのは、米ディズニーのアニメ映画「ターザン」のミュージカル版。原作は米作家エドガー・ライス・バローズがアフリカのジャングルで類人猿に育てられた野生児の冒険を描く小説「ターザン」シリーズだ。
原作の小説と映画化作品はともに、植民地主義や帝国主義の思想、アフリカ先住民への偏見を理由に批判されてきた。
同校では、黒人の生徒が類人猿の役を演じることになるのではと懸念する保護者らもいた。
春の公演ではターザンに代わり、ニューヨーク・セントラルパーク内の野外劇場で上演された「十二夜」のミュージカル版に取り組むことが決まったという。