12歳少年が殺人阻止、曽祖父母を刺した兄に立ち向かう 米
(CNN) 米テキサス州ハリス郡でこのほど、12歳の少年が刃物で曽祖父母を刺した異父母兄に立ち向かい、曽祖父母の命を救う出来事があった。兄は加重暴行容疑で訴追された。
地元保安官事務所によると、訴追されたのはルシアン・アドリアン・ジョンストン容疑者(20)。ドライブ中、素行を理由にこれ以上一緒に住むことはできないと告げられ、車の後部座席から曽祖父母の頭部と首を刺した疑いが持たれている。
一緒に乗り合わせていたサーシャ君は致命傷が加わる前に、ジョンストン容疑者の手からポケットナイフを取り上げ、窓の外に投げ捨てることに成功した。
サーシャ君はCNN系列局KTRKの取材に、「後ろから兄の体をつかんで、後方に引っ張って祖母から引き離そうとした」と説明。容疑者から指をひねられたり頭突きを受けたりして負傷したが、「気にならない」と話している。
車が停止すると、ジョンストン容疑者は徒歩で逃走。民家の裏手にいるところを目撃され、12月30日午前に拘束されたという。
ジョンストン容疑者は殺傷力のある凶器を使った加重暴行罪2件で訴追され、現在は精神状態の検査を受けている。保釈金は8万ドル(約870万円)に設定された。
保安官事務所によれば、92歳の曽祖母と76歳の曽祖父は全快する見込み。
ハリス郡の保安官はツイッターで、サーシャ君を「真の英雄」とたたえるとともに、曽祖父母が殺される可能性もあったとして、全関係者の対応を称賛した。