「消毒液」発言のトランプ氏、週末の会見予定なし 調整官がメディアに反論
(CNN) トランプ米大統領は新型コロナウイルス感染症の治療法をめぐり、消毒液の注射などに言及して批判を浴びた後、メディアの前から姿を消している。バークス新型コロナウイルス対策調整官は26日、CNNとのインタビューで、トランプ氏の発言は誤解されたと改めて主張した。
トランプ氏は23日に開かれたホワイトハウスでの定例会見で、感染患者の体内に日光を照射したり消毒液を注射したりする治療はどうかと述べて物議を醸した。
24日の定例会見では記者からの質問を受け付けずに席を立ち、25日は会見なし。26日も予定されていない。トランプ氏はこのところ側近らの反対を押し切り、週末も含めて毎日会見を開いてきた。しかし今週はツイッターにメディアへの不満を書き込むばかりで姿を見せず、ホワイトハウスにこもっている。
当局者らによると、今後数日から数週間の間に、企業幹部や労働者らと経済回復への道を話し合う会議は予定されているという。
バークス氏はトランプ氏の発言について、本人が頭の中で考えていることを口に出しただけだと改めて主張。メディアがこの件を大きく取り上げていることに不満を示し、新型コロナウイルスをめぐっては無症状の感染者や血栓症の併発など、ほかに議論すべき問題があると強調した。
トランプ氏の発言を受けて、各州当局や消毒液メーカーは国民に家庭用洗剤などを治療目的に使わないよう呼び掛けるなど、対応に追われた。
イリノイ州では洗剤液で鼻を洗浄した例や漂白剤をうがいに使った例など、中毒管理センターへの通報が急増した。メリーランド州の中毒ホットラインにも、消毒液の注射や摂取をめぐる問い合わせの電話が数百件寄せられたという。