バイデン前副大統領、性的暴行疑惑を否定 「決してない」
(CNN) 米大統領選の民主党候補指名を確実にしたバイデン前副大統領は1日、27年前に性的暴行を受けたとの元スタッフの女性の主張について、「そのような事実は決してない」と否定する声明を発表した。
性的暴行被害を訴えているのは、1993年にバイデン氏の事務所で働いていたタラ・リードさん。昨年すでに、バイデン氏から肩や首を触られ不快な気持ちになったと告発しており、今年に入り複数のメディアに性的暴行被害を証言した。
リードさんはCNNの取材に対し、93年、当時デラウェア州選出の上院議員だったバイデン氏のもとにバッグを届けるよう頼まれたと説明。その際に連邦議会の廊下で、同氏から「壁に押しつけられた」「彼は膝を使って私の両脚を広げ、体の中に指を入れてきた」としている。
これを受けてバイデン氏は1日、初めてリードさんの告発に詳しく言及した。バイデン氏に対しては、この問題に自ら対応するよう求める声が強まっていた。
声明では「告発の詳細は複雑だが、複雑ではない点が二つある。第一に、女性は尊厳をもって扱われるべきであり、名乗り出た場合には発言を封殺するのではなく、耳を傾ける必要がある。第二に、彼女たちの証言に対して適切な調査が行われる必要がある」と指摘。
そのうえで「彼女の証言は大小の変化を繰り返しており、責任ある報道機関は、証言の矛盾が積み重なった経緯の全容を調べる必要がある」とした。
米MSNBCのインタビューでも、「そのような事実は決してないと明確にする。決して起きなかった」と強調した。