NY市の5歳児、コロナ関連の合併症で死亡 子どもの重症化に警戒
(CNN) 米ニューヨーク州のクオモ知事は8日午後の記者会見で、ニューヨーク市に住む5歳の男児が7日、新型コロナウイルスに関連する合併症のため死亡したと明らかにした。他にも同様の症例があり、州保健当局が調査に当たっているという。
クオモ知事は会見で男児の死に触れ、「本当に痛ましいニュースだ」と言及。「私が話を聞いた中では、子どもは感染しにくいという事実に心の平穏や慰めを見いだす人が多かっただけに、今後はまったく別の状況になるだろう」と述べた。
男児の名前については明かさなかった。
クオモ氏によると、ニューヨーク州ではこのところ、新型コロナに感染した子どもが重症化する可能性を示す証拠が表れている。
州全体では73人の小児患者が川崎病に似た症状や、毒素性ショック症候群のような症状を示しているという。
州当局は今週、医療従事者に対する勧告の中で、ニューヨークの子ども数十人が「小児多臓器炎症症候群」のため入院したことを明らかにした。
4日にはニューヨーク市当局が、過去3週間で2~15歳の15人が新型コロナ関連の症状のため入院したとして、警戒を促していた。
川崎病は血管壁に炎症を起こす病気で、心臓への血流を妨げる可能性がある。通常は治療可能であり、大半の子どもは重症化せずに回復するが、死亡する場合もある。主に5歳未満の子どもが罹患(りかん)する。
症状は5日以上続く高熱や発疹、首のリンパ節の腫れ、唇の乾燥と荒れ、手足のむくみ、両目の充血など。
ニューヨークのほかワシントン州シアトルやカリフォルニア州、英国、イタリア、スペインでも類似の症例が報告されている。