ジョージ・フロイドさんの死亡場面を再現、対抗デモの2人に処分 米
(CNN) 米ニュージャージー州フランクリンビルで8日、「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命は大切)」運動に対抗して「オール・ライブズ・マター(全ての命が大切)」とのスローガンを掲げるデモ隊の2人が、黒人男性ジョージ・フロイドさんの死亡した場面を再現する出来事があった。
2人のうち州矯正施設の職員は停職、運輸大手フェデックスの職員は解雇の処分を受けた。
フロイドさんの死を再現した場面は、双方の立場でデモに参加していた数人が動画に撮影。「オール・ライブズ・マター」のデモに参加していたとみられる1人が、「黒人の命を大切に思う人などいない」と叫ぶ様子もみられる。
CNNが入手したソーシャルメディア上の動画によると、一連の出来事は1分23秒間続いた。
この動画はオール・ライブズ・マター側のデモ参加者が撮影したものとみられ、ブラック・ライブズ・マターのデモ隊が通り過ぎる前後の様子をとらえている。
問題の場面が起きたのは、ブラック・ライブズ・マターの行進を誘導する警察車両がオール・ライブズ・マターのデモ隊の前に到達する20秒ほど前。男性の1人が地面にうつぶせに横たわると、直後に別の1人がその首をひざで押さえつけた。
ブラック・ライブズ・マター側から撮影された他の動画には、この後の出来事が映っている。
誘導に当たる警察車両が通り過ぎた10秒後、現場に近づくブラック・ライブズ・マターのデモ隊に対し、片ひざをついた男性は「お前らは法令を守っていない」と叫び、ひざの下にいる人物を指さしながら「見ろ、彼は法を守らなかった。守っていれば、こんなことは起きなかった」と述べている。
一連の動画はソーシャルメディアで広く共有され、フロイドさんの死を再現した行為に非難の声が上がった。