ジョージ・フロイドさん、故郷テキサスで葬儀 「世界を変える礎に」
(CNN) 警察官に押さえつけられて死亡した黒人男性ジョージ・フロイドさんの葬儀が9日、故郷テキサス州ヒューストンの教会で営まれた。
葬儀はヒューストンのファウンテン・オブ・プレイズ教会で営まれた。アル・シャープトン牧師は、神がフロイドさんを選んで世界を変えさせる運動の礎としたと述べ、「あなたの国は、あなたの名を決して忘れません。あなたの首は私たち全員の首であり、あなたの苦しみは私たち全員の苦しみです」と追悼した。
フロイドさんは2週間前、ミネソタ州ミネアポリスで、警官に首を押さえつけられて死亡した。その死に端を発した抗議デモは全米から全世界に広がり、警察改革や、司法当局と非白人社会との関係の改革を求める声が高まっている。
葬儀には遺族や友人のほか、俳優のジェイミー・フォックスさんなどの有名人や、過去に警察によって殺害された黒人の遺族も参列した。葬儀費用は全額、ボクシングの元世界王者フロイド・メイウェザーさんが負担する。
野党民主党の大統領候補、ジョー・バイデン前副大統領はビデオを通じて弔辞を寄せ、「この国でなぜ、あまりに多くの黒人が、ただ自分の人生を生きているというだけで命を失いかねないと思いながら目を覚まさなければならないのでしょうか」「私たちが背を向けることはできません。背を向けてはなりません。今回もまた、人種差別から目をそらすことができると思ってこの瞬間をやり過ごしてはなりません」と訴えた。
フロイドさんの棺(ひつぎ)は馬車に乗せられ、ヒューストン警察の先導で墓地に運ばれた後、母親の隣に埋葬される。シャープトン牧師は「あなたはよく闘いました。あなたは信仰を守り、人生を終えました。どうか安らかに眠ってください。お母さんに会いに行ってください。私たちは闘い続けます」と誓った。