黒人男性フロイドさんに数千人が別れ、出身地テキサス州で追悼式
(CNN) 米ミネソタ州で警官に暴行されて死亡した黒人男性ジョージ・フロイドさん(46)の追悼式が8日、テキサス州ヒューストンの教会で営まれ、数千人が参列した。フロイドさんの死は、抗議デモが全米から全世界へと拡大するきっかけになり、事件に関与した警官は殺人などの容疑で訴追されている。
フロイドさんはヒューストンの出身で、46歳だった。
遺族は「近所の誰もが尊敬する人だった」とフロイドさんをしのび、弟のロドニー・フロイドさんは、「兄はもしも世界が1つになるために自分の命を犠牲にしなければならないと言われれば、きっとそうしただろう」と振り返った。
教会は現地時間の正午から午後6時まで公開され、テキサス州のアボット知事や、ヒューストンのターナー市長も訪れた。
他人との距離を置くソーシャル・ディスタンシング規制に従って、教会に入場できるのは1度に15人のみとされ、遺体と対面できるのは10分以内とされた。入場者にはマスクと手袋の着用が義務付けられた。
参列者の多くは、「Black Lives Matter(黒人の命は大切だ)」という文字と、フロイドさんが最後に訴えた「息ができない」という言葉をあしらったシャツを身に着けていた。
追悼式にはテキサス州のアボット知事も参列した/DAVID J. PHILLIP/POOL/AFP/Getty Images
アボット知事は、「ジョージ・フロイドが合衆国の未来の姿を変えようとしている」「ジョージ・フロイドの死は無駄ではない」と述べ、警官による暴行の阻止を目的とした「ジョージ・フロイド法」の制定する可能性に言及した。
黒人指導者ジェシー・ジャクソン師、俳優のケビン・ハートさん、ラップ歌手のマスター・Pさんやリュダクリスさんも参列した。
9日には非公開の葬儀が営まれ、フロイドさんは市内の墓地で母親の隣に埋葬される。