全米で13日目の抗議デモ、NYなど夜間外出禁止令は解除
ミネアポリス(CNN) 米ミネソタ州ミネアポリス市で黒人男性ジョージ・フロイドさんが警官に殺害された事件を受け、13日連続となる抗議デモが全米で7日も続いた。
首都ワシントンでは同日午後、路面に巨大な「BLACK LIVES MATTER」の文字が描かれた通りに向けてデモ行進が行われた。参加者は路上で横になり、警官に首を押さえつけられたフロイドさんが最後に訴えた「息ができない」という叫び声を繰り返した。
カリフォルニア州では、ラテン系住民が多い南部のコンプトンからロサンゼルス警察本部へと向かうキャラバン隊が組織された。新型コロナウイルスの流行が続く中で、「黒人社会への連帯と、警察のテロに対する抗議の意を示す」と主催者は話している。
一方、最初の数日間続いたような略奪や暴動はほとんどが収まり、各地で出されていた夜間外出禁止令も解除された。
ニューヨークのデブラシオ市長は7日、平和的なデモが数日続いたことを受け、午後8時から午前5時までの夜間外出禁止令を解除すると発表した。
シカゴ、フィラデルフィア、ニューヨーク州バッファローの夜間外出禁止令も7日に解除された。
専門家からは新型コロナウイルス感染拡大を懸念する声も出ているが、抗議デモの規模は全米で拡大し続けている。
13日間にわたる抗議デモでは、警察が催涙ガスやゴム弾を使う場面もあり、警察による過剰な実力行使が改めて全米で非難の的になっている。
ニューヨーク市のデブラシオ市長は7日、デモ参加者を突き飛ばしたり、マスクを引きはがして催涙スプレーを浴びせたなどとして、ニューヨーク市警の警察官2人を停職処分にしたことを明らかにした。