男性射殺の元警官、殺人罪で訴追 米アトランタ検察
アトランタ(CNN) 米ジョージア州アトランタで黒人男性レイシャード・ブルックスさん(27)が警官に射殺された事件で、同州フルトン郡検察は17日、ブルックスさんに発砲した元警官のギャレット・ロルフ容疑者を、重罪の殺人罪など11件の罪で訴追すると発表した。ロルフ容疑者は事件を受けて免職処分となっていた。
検察によると、ロルフ容疑者はブルックスさんに向けて3発を発砲。このうち2発がブルックスさんの背中に当たり、もう1発は車に当たった。この車には3人が乗車していた。
ブルックスさんを撃ったロルフ容疑者は直ちに救命措置を施さず、「つかまえた」と叫んで、瀕死(ひんし)のブルックスさんを蹴ったとされる。
一方、弁護側は、この時のロルフ容疑者の行動について、「自分の身の安全と、周囲にいた市民の安全を恐れ、ロルフ警察官はテーザー銃を捨て、唯一自分の方に向けられていたブルックス氏の背中に向けて銃を撃った」とする声明を発表した。
事件が発生したのは12日夜。黒人に対する差別や警察の暴行に抗議するデモが全米で続くさなかだった。アトランタ警察のエリカ・シールズ所長は事件を受けて辞職した。
12日の事件現場にいたもう1人の警官、デビン・ブロスナン容疑者は、加重暴行の罪に問われている。
ロルフ、ブロスナン両容疑者には逮捕状が出され、18日夜までに出頭するよう命じられた。ロルフ容疑者が殺人罪で有罪になった場合、死刑を言い渡される可能性もある。