米国の死者、12月までに30万人に迫るか ワシントン大の予想
(CNN) 米ワシントン大学の保健指標評価研究所(IHME)は、新型コロナウイルス感染による米国内の死者は12月1日までに30万人近くまで増えるとの新たな予想を発表した。
米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、米国内では今までに15万9864人の死者が報告されている。IHMEのモデルでは、これが12月の時点で29万5011人に増えることが予想される。
ただしIHMEのマレー所長は、感染状況や死者数には国民の行動が直接影響すると指摘。国民の95%がマスクを着用した場合、死者の数を約6万6000人減らし、22万8271人に抑えることも可能との推計を示した。
一方で米疾病対策センター(CDC)は、新型コロナウイルス感染による死者数が今月29日までに18万1031人に達するとの予想を発表した。
CDCの推計は、外部の研究機関による24件の予想に基づいて算出された。今後4週間のうちに、1日当たりの死者数はハワイや自治領プエルトリコで増加、フロリダ、オハイオ、テキサス各州などでは減少する可能性があるとしている。
米国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)のファウチ所長は6日、CNNとのインタビューで、「適切な対応」を「今すぐに」始めれば、11月の大統領選までに感染者数を大きく減らせるはずだと指摘。具体的な対策としては公共の場でのマスク着用や対人距離の確保、手洗いの励行などを挙げた。
ファウチ氏はまた、政府対策チームのバークス調整官が5日、一部の州で検査の陽性率が上昇傾向にあるとの警告を発したことに言及し、このまま放置すれば新規感染者が急増する兆候だと強調。基本的な予防策を今こそ強化するべきだと訴えた。