10月下旬にもワクチン配布の準備を、米CDCが州や自治体に通知
(CNN) 米疾病対策センター(CDC)は全米の自治体や州の公衆衛生当局に対し、早ければ10月下旬にも新型コロナウイルスのワクチンを配布する準備に入るよう指示したことを確認した。
CDCの通知では、2種類のワクチンについて、供給が限られる場合を想定した具体的なシナリオを提示。医療従事者や必要不可欠な職種の従事者、長期介護施設の入居者や職員、国家安全保障にかかわる関係者を特に優先するとした。
CNNは先週の時点で、CDCのレッドフィールド所長が各州に対し、新型コロナウイルスのワクチン配布を支えるために、医薬品流通大手マッケソンの承認を急ぐよう求めたと伝えていた。通知の中でレッドフィールド所長は、11月1日までに配布の妨げとなり得る一切の条件を撤廃するよう求めている。
米国は11月に大統領選挙を控えている。専門家のほとんどは、ワクチンの試験が完了するまでには、それから数カ月とはいわないまでも、数週間はかかると予想していた。
今回の通知は、必ずしも10月下旬までにワクチンが供給されることを意味するものではない。
レッドフィールド所長は2日、年内に1種類あるいは複数の新型コロナウイルスワクチンを提供する準備を進めていると語った。
ホワイトハウスの新型コロナウイルス対策チームの複数のメンバーらは、新型コロナウイルスの実験的なワクチンについて、もしも安全性と有効性がデータで確認されれば、臨床試験の第3フェーズが完了する前に、米食品医薬品局(FDA)が認可する可能性があると述べていた。
米国では現在、モデルナ、ファイザー、アストラゼネカの3社が開発するワクチンがフェーズ3の臨床試験段階にある。