米海軍艦でコロナ集団感染が発生、乗組員の4分の1に拡大
(CNN) 米海軍の誘導ミサイル駆逐艦「マイケル・マーフィー」で新型コロナウイルスの集団感染が発生し、乗組員300人あまりの4分の1近くに感染が広がっていることがわかった。海軍当局者2人が明らかにした。
マイケル・マーフィーは現在ハワイに停泊中で、集団感染の発生による作戦行動への影響は限定的となっている。
当局者の1人によると、感染した要員の大半は症状を示しておらず、近日中に艦上勤務に復帰する予定だという。
海軍の報道官は「マイケル・マーフィーに配属された要員が11月4日、新型コロナウイルス感染症の検査で陽性と判定された」と確認したものの、国防総省の規定を理由に感染者数は公表しなかった。
太平洋艦隊水上部隊の報道官はCNNに対し、陽性と判定された要員は隔離されていると説明。慎重を期すため、全ての濃厚接触者および要職に就いてない乗組員についても、米疾病対策センター(CDC)の指針に従って2週間の自主隔離を実施中だと明らかにした。
これに先立ち、米沿岸警備隊は19日、巡視船「ストラットン」で乗組員11人の陽性が判明したと発表した。同船は地中海東部で麻薬密輸対策に当たっていたが、カリフォルニア州アラメダの母港に戻ることを余儀なくされた。
米海軍では数カ月前、駆逐艦「キッド」と空母「セオドア・ルーズベルト」の艦内で大規模感染が発生したものの、その後は集団感染の阻止にある程度成功してきた。
ただ国防総省の集計によると、米軍では17日、新型コロナの感染者が新たに1314人報告され、過去最多を記録。現在も症状がある兵士らは約2万5000人で、治癒したのは4万4390人となっている。