バイデン氏、ガーランド連邦高裁判事を司法長官に指名へ
(CNN) バイデン次期米大統領が司法長官に、メリック・ガーランド連邦高裁判事を指名する方針であることが分かった。事情に詳しい関係者がCNNに明らかにした。民主党の上院支配が確実な情勢になったことを踏まえ、6日にガーランド氏指名の方針を固めた。
他の司法省高官の指名とともに早ければ7日にも発表される見通し。バイデン氏は20日の大統領就任を前に、残る閣僚ポストの指名に動いている。
関係者によると、バイデン氏は司法副長官にはオバマ前政権で大統領顧問(国土安全保障担当)を務め、バイデン氏の側近となったリサ・モナコ氏を指名する方針という。
バイデン氏はまた、オバマ前大統領の下で首席司法副次官補を務め、司法省の公民権部門を率いたバニタ・グプタ氏を司法次官に、人権団体「法の下の公民権を求める弁護士委員会」の責任者を務めるクリステン・クラーク氏を公民権担当の司法次官補に起用することを決めた。
司法長官のポストをめぐっては、ガーランド氏の他にダグ・ジョーンズ上院議員(アラバマ州選出)や、サリー・イエーツ元司法長官代理が最終候補に残っていた。
ガーランド氏は数週間にわたり筆頭候補に挙げられていたものの、同氏を起用すれば首都ワシントンの連邦高裁に空席が生まれるため、上院共和党が後任の指名を阻止するとみるバイデン氏らは懸念を示していた。だが、ジョージア州決選投票で民主党が上院を支配する見通しとなったことで、こうした懸念は和らいだ。
オバマ前大統領は2016年、連邦最高裁のアントニン・スカリア判事が死去した後、ガーランド氏を後任に指名した。しかし、上院共和党は数カ月にわたり指名公聴会の開催や採決を拒否。トランプ大統領の就任に伴いガーランド氏の氏名は消え、ワシントン連邦高裁首席判事のポストに戻っていた。