大統領は「危険人物」、米議会で強まるトランプ氏の罷免要求
ワシントン(CNN) 米首都ワシントンでトランプ大統領の支持者が連邦議会議事堂に乱入した事態を受け、弾劾(だんがい)または憲法修正25条の発動を通じたトランプ大統領の罷免(ひめん)を求める声が、野党民主党を中心に強まっている。
上院民主党トップのチャック・シューマー院内総務は7日、大統領が議事堂での暴動をあおったとして非難。「この大統領はもう1日たりとも在任してはならない」と力説した。
ナンシー・ペロシ下院議長も同日記者会見を開いて「副大統領に対し、即刻憲法修正25条を発動してこの大統領を排除するよう求める」と述べ、副大統領と内閣が行動しない場合、議会で弾劾手続きを進める用意があると述べた。
共和党議員も少なくとも1人がこの要求に同調している。大統領に批判的だった下院共和党のアダム・キンジンガー議員は同日、憲法修正25条の発動を求めるビデオ声明を発表し、「大統領は自発的あるいは非自発的に、行政権を手放さなければならない」と訴えた。
憲法修正25条を発動するためには、大統領が職務を遂行できないという理由でペンス副大統領と閣僚の過半数が賛成票を投じる必要がある。これまでに発動された前例はない。
民主党のシューマー氏は記者会見の中で、ペンス副大統領に電話をかけたが出なかったと述べ、閣僚が大統領を罷免しないのであれば、できるだけ早期に議会を再招集してトランプ大統領の弾劾を行うべきだと語った。
ペロシ氏はトランプ大統領を「在任し続けるべきではない非常に危険な人物」と形容している。