米空軍、ノルウェーにB1爆撃機配備へ ロシアを牽制
(CNN) 米空軍がB1爆撃機を初めてノルウェーに配備する予定であることが9日までに分かった。ロシア政府に対する明確なメッセージとして、米軍による作戦行動が戦略的に重要な北極地方で展開される見通しを示す措置となる。域内の同盟国をロシアのいかなる侵攻からも防衛するとの意図を誇示する狙いがあるとみられる。
複数の国防当局者によれば、テキサス州のダイエス空軍基地に所属するB1爆撃機4機と兵員約200人がノルウェーのオーランド空軍基地に配備される予定。向こう3週間のうちに北極圏並びにロシアから北西の国際空域での任務を開始するという。
これまで、北極地方における軍務は英国を拠点とするものが大半だった。ロシアにより近い基地への配備が実現すれば、ロシア軍が侵攻に踏み切った場合の即応力が一段と高まると、当局者らは見ている。
欧州とアフリカで米空軍を指揮するジェフ・ハリジアン大将は、作戦の即応性及び同盟国への迅速な支援を可能にすることが任務の成功にとって極めて重要だと指摘した。
米軍は過去数カ月の間にB52爆撃機の部隊を中東に配備。緊張が高まる恐れのある地域へ速やかに兵力を展開できることを誇示していた。こうした爆撃機の配備は計画に数週間を要することから、今回のノルウェーへの配備もすでに一定期間は進行中だったとみられる。
バイデン米大統領はロシアに対し、トランプ前大統領よりも厳しい態度で臨む意向を表明している。