アジア系暴行の罪に問われた男、無罪を主張 米NY
(CNN) 米ニューヨーク市内で今年3月にアジア系の女性が暴行された事件で、ヘイトクライム(憎悪犯罪)の罪に問われた男が10日、州最高裁のオンライン公判で無罪を主張した。マンハッタン地区検察が明らかにした。
無罪を主張したブランドン・エリオット被告(38)は今も拘置されており、裁判官は100万ドル(約1億870万円)の保釈金を設定した。
エリオット被告は3月29日、ニューヨークのマンハッタンで65歳のアジア系女性に対して殴る蹴るの暴行を加えたとされる。当局はこの現場をとらえた防犯カメラの映像を公開していた。
この映像を見る限り、女性が何度も蹴られていたにもかかわらず、目撃者は傍観していた様子だった。
起訴状によると、エリオット被告は女性に詰め寄ると悪態をついて「アジア人め」とののしり、女性を突き飛ばして何度も暴行を加えた。
被害者の女性はフィリピン系で、骨盤を骨折し、頭部および身体に打撲傷を負って市内の病院で手当てを受けた。
アジア系に対する暴行は、ニューヨークをはじめとする全米で増加している。
ニューヨーク市警がCNNに語ったところによると、エリオット被告は母親を刺殺した罪で17年間服役した後、2019年11月に仮釈放されていた。
同被告の弁護人を務める法律支援団体は無罪主張を確認したが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。
次回公判は7月14日に行われる。