米CDC、デルタ株を「懸念される変異株」に分類
米国では過去数カ月にわたって新型コロナウイルスの症例数が減少しているが、ワクチン接種のペースが鈍化し、デルタ株の感染が拡大する中で、そうした状況が変わる恐れもある。CDCの推計によると、6月5日の時点で米国で確認された症例のうち9.9%がデルタ株だった。
米国立アレルギー感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長は先週、ホワイトハウスで行った説明の中で、デルタ株が主流になった英国と同じようなペースで、米国でもこの変異株が広がりつつあると指摘、「米国であのようなことがあってはならない」と述べて国民にワクチン接種を呼びかけた。
英国で最近になって症例数が増えたのは、デルタ株の影響と思われる。14日に発表されたスコットランドの症例研究では、英国で最初に確認された「アルファ株」に比べ、デルタ株では入院リスクが約2倍になることとの関係が指摘されていた。