自転車で転倒した男性、水に落ちワニにかまれ重傷 米フロリダ州
(CNN) 米フロリダ州の公園内を自転車で走行していた男性が誤って転倒し、水の中に落ちた後でワニにかまれて重傷を負う出来事があった。
男性は19日、ハルペーショキー広域公園の道を自転車で走行中に転倒。約1.8メートルの土手を転げ落ち、水の中へ飛び込んだ。近くには1匹のメスのワニがいた。同州マーティン郡の保安官事務所が明らかにした。
当局によると、このワニは体長約2.7メートル。男性を襲って重傷を負わせた。男性は自力で逃れてその場から泳ぎ、居合わせた人に救助された。
当時公園内で犬を散歩させていたチャーリー・シャノンさんはCNN提携局のWPTVの取材に対し、けがをしたサイクリストを見つけたと説明。「脚全体がかみ痕だらけだったが、太ももの上の方がひどかった」と話した。
シャノンさんは犬のリードを即席の止血帯として使い、他に居合わせた人たちと男性を安全な場所まで運んだという。
保安官事務所と郡の消防救急隊、州の魚類・野生動物当局が救援対応を行い、現場の安全を確保した。
男性は現場から車で1.6キロ以上離れた場所に移動後、駆け付けた医療用ヘリで搬送された。
現場にはワニ捕獲業者のジョン・ダビッドソンさんが到着し、短い時間でワニを捕まえた。WPTVによると、このワニは別の場所に移される。
「現場に行ってみると、ワニは土手から3メートルのところにいた」「メスのワニで、近くに巣があるのだろうと見当をつけた。可能なら、ワニの子どもたちの救出も試みるつもりだ」(ダビッドソンさん)
保安官事務所は、州の魚類・野生生物保存委員会(FWC)が主導して今回の件を調査していると述べた。
FWCによると、州内には約130万匹のワニがおり、67の郡すべてで生息している。人を襲うのは非常にまれだという。
昨年人がかまれた事例は12件。いずれも命にかかわる事態には至っていない。