日本政府が前国務長官に贈った64万円相当のウイスキー、行方不明に
(CNN) 日本政府が米国のマイク・ポンペオ前国務長官に贈った高級ウイスキーの所在が分からなくなり、国務省が行方を捜している。
国務省の記録によると、行方不明になっているのは日本政府が2019年にポンペオ前長官に贈った5800ドル(約64万円)相当のウイスキー。ポンペオ前長官本人が受け取ったのか、職員が受け取ったのかは分かっていない。
ポンペオ前長官は5日、ウイスキーを受け取ったことはないと言明、ウイスキーが行方不明になっていることについても、どうなったのかも「全く分からない」と話した。
米FOXニュースの番組に出演したポンペオ前長官は、問題のウイスキーについて「一度も触れられていないことは間違いない。私の所へは来なかった。国務省がどのような経緯でこれを紛失したのか全く分からない。私の在任当時、国務省でとてつもない無能ぶりは目にしたが」と語り、「もしダイエットコークだったら私が全部飲み干していただろうが」と言い添えた。
ポンペオ前長官はこの問題を「馬鹿げた話」とした上で、もし国務省から協力を求められれば「喜んで見つける手伝いをする」とした。
米政府関係者が外国政府から私的な贈答品を受け取ることは禁止されている。しかし国務省の記録によれば、「受け取らなければ贈る側も米政府も気まずい思いをする」との判断から、贈答品は政府で保管することになっているという。
米政府関係者は、390ドルに満たない贈答品であれば合法的に受け取ることができる。その額を超えた場合、相当額を支払う義務がある。
高級ウイスキーの存在は、高官に贈られた贈答品の一覧についてまとめた国務省儀典官室の書類に記載されていた。