米デンバー、大気の質が世界最悪に 山火事の煙が原因 主要都市の測定で
(CNN) 米コロラド州デンバーで7日、米西部地方で続く山火事の煙によって大気汚染が悪化し、数時間にわたって汚染度が世界の主要都市で最悪となった。
大気汚染の実態を監視するスイス企業「IQエア」は、「大気汚染指数(AQI)」が、デンバー市内では7日午前に167と、世界最悪の汚染度だったと判定した。AQIは米国の基準を基にした大気質指数で、数値が高いほど空気の汚染がひどいことを示す。
同社は世界94の主要都市でAQIを観測しており、7日午後には178を記録した南アフリカの都市ヨハネスブルクが世界最悪の汚染度となった。
汚染された大気は、米国107カ所で延焼し続ける森林火災によって発生したもので、全米省庁合同火災センター(NIFC)によると7日時点で、約8500平方キロが焼失したという。
また干ばつが状況の悪化に拍車を掛ける可能性が高いとみられている。
NIFCは「火災の見通しは引き続き、より高温で乾燥した状況を反映するものとなる。こうした状況は米西部で夏中、さらに秋まで深刻な山火事が起きる高い可能性につながる」と述べ、落雷の時期も相まって状況が悪化するとの見方を示している。