クオモNY州知事、「戦闘モード」 周囲は辞任促すも
(CNN) 米ニューヨーク州のクオモ知事の側近が週末、知事に対して辞任を促していたことがわかった。情報筋がCNNに明らかにした。クオモ知事に対しては先ごろ、複数の女性に対してセクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)を行っていたとの報告書が出されていた。
情報筋によれば、クオモ知事は「もっと時間がほしい」と語っており、任期の最後については不透明な状況だという。
知事の顧問と連絡を取っている別の情報筋によれば、先週時点で、クオモ知事の近しい友人やスタッフの誰もが今回の出来事をクオモ知事が政治的に切り抜けられるとは考えておらず、辞任をするか弾劾(だんがい)に直面するとみていた。そうした共通認識にもかかわらず、クオモ知事は、様子見ができると考えているという。
ジェームズ司法長官は先ごろ発表した報告書の中で、11人の女性の申し立てについて詳述し、クオモ知事が「歓迎されず同意のない接触」に及んだなどと指摘した。クオモ知事は間違ったことはしていないと主張しており、報告書の発表後に公開された動画の中でも辞任する意向は示していない。
クオモ知事に対しては民主党内で辞任を求める圧力が強まっている。バイデン大統領やペロシ下院議長、ニューヨーク州上院議員2人らがクオモ知事に辞任を呼び掛けている。
公民権活動家でクオモ知事の周辺の人々と話したアル・シャープトン師はCNNに対し、側近の大部分は知事が今回の醜聞を乗り切れるかどうか疑問視しており、任期の終了に備えているなかでも、クオモ知事は週末、「戦闘モード」だったと明らかにした。
シャープトン師によれば、クオモ知事の周辺の人々は人生の次の段階に向けて動いているという。